kintoneと連携サービスで見積書を自動計算、協力会社自身で発行可能に!
TEPCOホームテック株式会社様
ゆったりと寛げる空間のラウンジにて。TEPCOホームテック株式会社 小倉様。
『省エネをすべての家に』をテーマに事業を展開
「弊社は『省エネをすべての家に』をテーマに、住宅の省エネ総合サービスを提供しています。"エコキュート"や"太陽光発電システム"、"蓄電池"等の省エネ機器を、全国のお客さま宅に設置しています。現在はこれら省エネ機器を初期費用0円かつ定額でご利用いただける『エネカリ』というサービスを展開しています。」
kintone導入により、協力会社との情報共有をセキュアかつ効率的に実現
「当社の設立は2年前の2017年ですが、当初はExcelの台帳等を使用しており、試行錯誤の毎日でした。お客さま宅での工事は協力会社が行っておりますので、現場とタイムリーに連絡を取り合い、情報を共有するシステム基盤が必要となりました。様々な要件を詰めていく中で、kintoneが候補に挙がってきたという感じです。
kintoneはIPアドレスによるアクセス制限やクライアント証明書などの多要素認証に対応しており、環境やリテラシーの異なる協力会社への展開もスムーズに行うことができました。 最初は一部業務から使い始め、今では『お申込み・相談の受付』から『工事管理』、お客さまへの『請求入金』、協力会社への『支払管理』等、ほぼ全ての工程をkintoneでカバー出来るようになりました。
kintoneは、標準機能だけではどうしても不足する部分を、豊富なプラグインでカバーできるのが嬉しい点です。kintone連携サービスを使用するきっかけの1つはコストです。おかげさまで協力会社の数が増えており、全ての会社に一律でkintoneアカウントをお渡しすることが難しいため、情報共有の範囲が限定される協力会社には、トヨクモさんのフォームブリッジやkViewerを用いた機能を提供することで問題を解消しました。」
ホームぺージからの申し込み内容が、kintoneに自動登録可能に
「フォームブリッジ導入前は、弊社ホームページの受付フォームに登録されたお申込み情報をメールで受信するという仕組みを運用していました。そのため、メールの内容を1件ずつ台帳に転記するという作業が必要でした。 フォームブリッジを用いることで、ホームぺージに入力されたお申込み内容が、kintoneへ自動的に登録されます。フォームブリッジはIframe に対応しており、受付フォームをホームぺージに簡単に組み込めるのでとても便利です。」
フォームブリッジとkintoneを連携した運用例
お客さまへの個別見積りを、協力会社ユーザーがフォームブリッジで自動計算、提案書PDFをダウンロード可能に
「弊社では、協力会社に専用フォームを用意し、エネカリ利用料のシミュレーション機能を提供しています。協力会社のユーザーがフォームから必要情報を登録すると、エネカリ利用料をフォームブリッジ側で計算し、提案書PDFを自動発行する仕様です。
フォームブリッジとkViewerを連携させた"kViewerルックアップ機能"を使用し、フォーム上で選択されたリースの内容に基づいてリース料率等を取得します。 勿論ユーザーに見せる必要のない計算式や設定値等は非表示にしています。
プリントクリエイターでPDF帳票を出力するように設定しているので、ユーザーはその場でお客さまへの提案資料を手にできるという流れです。
この機能を利用している協力会社は現在約300社を超えています。ここで行われた見積結果は全てkintoneに登録されるので、協力会社の活動状況もリアルタイムに把握できます。」
導入前はどのような運用をされていましたか
「この仕組みを構築する前は、協力会社ごとにExcelの計算ツールを渡していました。ユーザー側で変更出来てしまう部分もあったため、意図しない算定結果が出てしまい、問題になることもありました。構築後はExcelツールの利用を停止し、フォームブリッジで構築した機能一本でやっていくことになりました。」
サービス利用料の案内をメール配信でコストを抑制
「弊社ではkintoneとkMailerを連携させ、エネカリサービスをご利用のお客さまへ、当月の利用料をメールで配信しています。
エネカリはまだ始まったばかりのサービスですが、ご契約いただいてから10年間に渡って利用料をご案内する必要があるため、コストがかかる郵送ではなく、メールで行うことになりました。 これを容易にミスなく行える手段を調査し、いくつかの候補の中からkMailerを採用しました。機能構築後はkintoneアプリで管理している利用料の情報をそのまま引用して送れるようになりました。kMailerの機能である予約送信や自動送信は使用しておらず、あえて目で確認して一斉に送信しています。また、どのお客さまがメールを開封したか等、開封ログの確認もkintoneアプリ上で行えます。」
kintoneとkMailerを連携した一例はこちら
kintoneとkMailerの導入で、コストの抑制、ミスの防止に成功したという。
支払確認書をkintoneに自動保存 協力会社ごとに閲覧可能なレコードを設定することで、スムーズな手続きが可能に
「弊社が協力会社に毎月お支払いする各種作業料は、kintoneのアプリ上に自動作成される『お支払い確認書』PDFを、各協力会社にダウンロードし確認してもらっています。
『協力会社支払い管理アプリ』に、各業務管理アプリの情報を自動集計させます。その後プリントクリエイターの"添付ファイルフィールドへの自動保存"を利用して、kintoneのレコード内に確認書を添付させる仕組みです。
協力会社から都度請求書をもらっていると、相手方の作業負担も大きいですし、数も多いためこちらの突き合わせ作業も煩雑です。せっかく、kintoneに情報を集約しているわけですから、自らkintone上で確認してもらう形としています。件数と金額に行き違いがなければ、このままお支払いしますという形ですね。」
kintoneとプリントクリエイターを連携した一例がこちら
こちらはkintoneアカウントを持っている協力会社のユーザーが対象。会社ごとに閲覧可能なレコードが設定されており、自社の当月の作業実績や金額の確認、支払確認書PDFのダウンロードが可能であるという。
集計の自動化と情報の可視化をリアルタイムに実現
データコレクトを導入し、情報の集計を自動化することにより、日々の業務の効率化に取り組んでいるという小倉氏。集計した情報を可視化することで従業者の安心感や信頼感の醸成にもつながっているそうです。今回、データコレクトならではの活用方法や導入後の効果についても、詳しくお話を伺いました。(2021/12/21 追加取材)
勤怠情報の整合性が保たれ、安心感が生まれた
「当社の従業者は日々『勤怠管理アプリ』に労働時間や勤務状況などの情報を登録しています。データコレクト導入前は、別プラグインを “手動”で実行することにより『月次勤務実績アプリ』と『従業者管理アプリ』に勤怠情報を集計していました。」
日々、従業者が勤怠管理アプリに勤怠情報を登録している
『月次勤務実績アプリ』には月単位での残業時間や休暇の取得日数等を、『従業者管理アプリ』には有給休暇や傷病休暇等の残り日数を集計・算出し、従業者はkintoneポータル上のお知らせ掲示板で確認できるように設定されているそうです。
一見、問題なく運用できているように見受けられますが、日々運用していく中でいくつか課題が出てきたといいます。
「利用していたプラグインは、手動で集計処理を実行する必要があり、運用に手間がかかっていました。また、再度集計処理を実行するまでは、残業時間や有給の残日数等の情報が更新されないため、従業者が誤解してしまうことがありました。」
この件を含め、様々な業務で自動集計のニーズが増えていたため、 webhook(自動更新)が利用できるデータコレクトへの乗り換えを検討。無料お試しで使ってみたところ、問題なく使い方をおさえられたため導入に至ったといいます。
「データコレクトを使用し、勤怠情報の最新の集計結果をリアルタイムに反映できるようになりました。手間が省けたのはもちろんですが、なにより従業者が情報を安心して利用できる状態を作り出せた点がよかったと思います。」
月次勤務実績アプリに残業時間や休暇取得日数の値を自動集計可能に
データコレクトの強みを活かしたリアルタイムの情報集計と可視化を実現したことで、工数削減と整合性の確保という2つの課題を同時に解決できたようです。
工事の進捗管理を効率化 現状をひと目で把握可能に
「マンションの工事など、1つの工事契約に基づいて複数の場所の工事を行う場合があるのですが、そのような契約では対象工事すべての完了をもって締めの手続きを行う必要があります。多数の工事が同時に進行している中で、契約単位に工事の進捗を把握するという作業が煩雑になっていました。」
データコレクトを導入する前は、『工事管理アプリ』に登録される工事の実施結果を、工事管理者が1つ1つ確認しつつ、契約ごとの進捗状況も把握する必要があったといいます。
毎日数多くの工事実施結果が『工事管理アプリ』に入力される
「データコレクト導入後は、登録された工事の実施結果を『工事契約アプリ』にリアルタイムに集計され、ひと目で進捗状況を把握できるようになったため、かなりの工数削減につながったと思います。」
契約単位に工事の実施結果が自動集計され、リアルタイムに把握可能に
管理側のワークフローが大幅に改善されたと語る小倉氏。進捗管理としての使い方は幅広い業界で活用できそうです。
連携サービスの導入でデータを一元管理 作業の簡素化、見える化、コスト抑制が可能に
「連携サービスの強みは、必要な機能を迅速に構築できるところです。WEBやメールとのシームレスな連携が可能となり、データの一元管理によって作業の簡素化・見える化が向上しています。また、kintoneアプリを含め、全て自分で開発できますので、外部に開発を発注する際の仕様伝達、スケジュール・工数の調整、ドキュメントレビュー、受入れのためのテスト等が不要となり、時間とコストを大幅に抑制できています。」
小倉様、ありがとうございました。