kintoneに情報共有システムを集約!帳票作成・確認工数も大幅削減
株式会社HS 情報システムズ様
「情報共有に、部署ごとにばらばらなツールを使っていました。社内再編成を期に、情報共有システムの統一化をしたいと思って調査していたら、実はもうkintoneを使っていたんですよ。」
株式会社HS情報システムズ ビジネス部ビジネスシステム課マネージャー澤田茂様はそう話す。同社は住宅金融の分野の情報システム開発や運用を行っている会社だが、セキュリティ要件も厳しいという中、どのようにkintoneの使用範囲を拡げていったのか、また現在はどのようにkintoneを運用しているのか、同じく同社ビジネス部ビジネスシステム課の大賀頌太様にも同席していただきお話を伺った。
右から澤田様、大賀様
部署ごとでばらばらなツールで情報共有をおこない、使いこなせていなかった
「1年程前に、弊社内で組織改変を行い、営業と開発を部署ごとに一体化したんですね。
その際に、情報共有システムも統一しようと思って色々な製品を調査していた中で話にでてきたkintoneは、実はもう社内で使っていたんですよ。」
SalesforceやAccessでの管理も検討したものの、最終的にはkintoneに決まった。
「弊社はシステム会社なので、Salesforceも、Accessも利用しているのですが、一番の懸念点はそれらのサービスだと作り込みが難しく、システムが属人化してしまうという点ですね。kintoneであれば、担当が変わっても誰でもわかるサービスだと感じていました。また、弊社はお客様が金融機関なので、セキュリティの要件が厳しいのですが、cybozu.comはセキュリティが担保されており、社内のセキュリティ要件を満たしていたので安心して社内に提案できるな、と思いました。」
「現在は営業の見積等書類のデータ管理と出力、また既存のお客様からのサービスの機能などのお問い合わせ管理に使っています。問い合わせ管理は電話で受けて、担当者がkintoneに入力する形をとっていますが、一部メールでの問い合わせは自動でkintoneに取り込むようにもしています。」
あらゆる書類のフォーマットを統一、kintoneから出力
kintoneで統一した運用を行う以前は、営業マンそれぞれがWord等で作った書類を一件一件チェックしていたという。
「ExcelとAccessを使って管理のシステムを構築しようとしていたところで、プリントクリエイターを見つけたときは嬉しかったですね!」と澤田様。
「元々、営業の使う書類や注文書などのフォーマットが決まってなかったんです。これをまとめるために、システム化して、プリントクリエイターに統一しました。今では見積書、注文書や領収書など、数多くの帳票出力にプリントクリエイターを使っています。」
起案書や見積書、検収書など、様々な書類を使用する必要がある同社は、帳票システムの仕組みも工夫して構築している。
「まだ見込み案件の状態では見積管理のアプリから起案書や見積書などを出力して、受注後は契約書管理アプリから注文書を出力しています。見積管理アプリから契約書管理アプリへのデータの受け渡しはアクションという機能を使ってコピーしているので、手入力する部分を最小限にできています。」
「入力が必要な部分については必須にしていて、入力しないと弾かれるようにしています。また、ワークフロー化も進めていて、金額によって誰の押印が必要かというのを決めています。JavaScriptで設定を行っていて、金額を入れれば決裁者入力欄が開き、出力した後押印ができます。また、押印が不要な部分に関しては横線が入るようにしています。契約書番号もJavaScriptをいれて自動採番で値が入るようにしていますね。」
運用上セキュリティが厳しい同社。プリントクリエイターでは16年10月、一括出力のダウンロードページへアクセスできるIPアドレスを制限する機能が追加されたが、この機能によって一括出力も活用できるようになりました、と澤田様は声を弾ませる。
kintoneで社内のシステム化を推し進める
問い合わせ管理、見積や注文書管理とkintoneを使って社内業務のシステム化を進めてきたが、まだまだやりたいことがあるという。
「いろいろな部署でこんな風に使えないか、というアイデアが出てきています。この夏に、kintoneとIP電話を組み合わせてCTIを構築したのですが、開発のタスクや課題の管理などもkintoneに集約したいという話も出ています。また、今まで台帳管理していた資産管理や、備品の管理もkintoneで管理し始めています。」
電話が掛かってきた際に、既存のお客様であればkintoneに登録されている顧客情報が表示されるシステムを実現したと仰る大賀様。
セキュリティの問題でクラウド上に上げられる情報や上げられない情報があるというが、社内オペレーションのさらなるシステム化に意欲的だ。
kintone、またプリントクリエイター初めkintone連携サービスへの要望も伺った。
「改善の希望としては、kintoneのトップポータルの画面が見やすくなるといいと思います。アプリがどんどん増えてきて、使っているアプリの数も多いので探すのが大変で。
フォルダ分けなどできると、管理がしやすくていいですね。プリントクリエイターもシステム画面上の管理がしやすくなるといいです。ソートができて、目的のアプリに一発で飛べるとか。」
「欲しいなと思うのはグラフや集計のサービスですね。JavaScriptで作り込むことや、CSVでデータを出してピボットテーブル使って作ることはもちろんできるんですが、メンテナンスが大変になってしまうので、あまりカスタマイズはしたくないんです。 kintoneの機能では限界があるので、もう少し細かく情報を見せられるツールがあればいいなと思います。」
kintoneに蓄積された問い合わせなどのデータの量も増え続けるため、バックアップのサービスであるkBackupもご検討いただいているという同社。
クラウドで展開できること、できないことの指標を大切にしながら、kintoneと連携サービスを活用してよりよいシステム構築を目指していく。