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株式会社クリーンテック 様

帳票作成・送付にかかる作業時間を3,800分短縮!社員の改善意識の醸成にも成功したkintone×トヨクモkintone連携サービスの活用方法

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産業廃棄物の収集・運搬から中間処理、最終処分までを一貫体制で提供する株式会社クリーンテック。同社は、営業担当者と現場との情報共有が円滑に行えなかったり、案件の進捗を把握できなかったりといった課題から、2018年にkintoneを導入しました。

その後、ホームページの問い合わせフォームの改善を目的にFormBridgeを、帳票や業務で使用する搬入予定表の出力を目的にPrintCreatorを導入。いずれも簡単に操作できることから現場社員が自ら活用するようになり、業務効率化に加え、主体的な業務改善が実現するなど、様々な効果を実感いただいています。

本記事では、株式会社クリーンテック情報システム部 神戸光様よりお話を伺いました。

現場の業務に対する機能のミスマッチを感じ、拡張性の高いkintoneへ移行

同社では、営業活動の効率化を目的に導入したSFAツールで、顧客情報や案件の管理を行っていました。しかし、営業担当者と廃棄物処理現場、事務担当者との連携など、営業活動以外の業務はSFAツールの機能で対応しきれず、別のシステムへの二重入力や、メール、紙媒体でのやり取りなど、情報を共有する際に多くの手間が発生していました。

その結果、情報の伝達漏れが度々あり、作業の手戻りや案件の進捗状況を把握できないといった問題が生じていたそうです。また、営業担当者と現場担当者の間で行われる廃棄物の受け入れ可否に関するやり取りを記録していなかったため、ナレッジとして蓄積されないことも課題でした。
神戸氏は、当時を振り返り次のように話します。
「情報の伝達漏れを無くすために、すべてのやり取りを紙媒体で残すことも検討しました。しかし、営業担当者への負担が増大したり、紙媒体であるが故に紛失のリスクが伴ったりと、根本的な解決には至りませんでした」(神戸氏)

これらの課題を解決するため、新しいシステムの導入を検討し始めた同社。その中で、従来使用していたSFAツールの課題も明らかになりました。

課題1.社内ネットワークに接続しなければ利用できず、外出先やネットワークが不安定な現場では十分に活用できない。
課題2.拡張性が低く、カスタマイズの幅が限られている。

これらの課題を解決するツールとして、同社はkintoneに注目し始めます。情報収集のためkintone hiveにも参加し、他社の導入事例を通じて豊富なプラグインや強固なセキュリティに魅力を感じ、2018年6月にkintoneの導入を決定しました。
以降、同社ではkintoneの活用範囲を徐々に広げていきました。現在では、営業活動をはじめ、各種案件の管理、コンタクト管理、契約管理、予約管理、廃棄物の埋立に関する情報管理、施設点検の履歴、報告資料の作成など、多岐にわたる業務でkintoneが活躍しています。

▲kintoneの案件管理アプリ

また従来のSFAツールでは、実際の業務と関連の無い項目も入力をする必要がありましたが、kintoneは自社の業務に合ったアプリを開発でき、入力項目も過不足なく設定できます。そのため、データの入力や管理にかかる負担が大幅に軽減されました。

また、これまでは既存のツールに業務プロセスを合わせてきましたが、kintoneの導入をきっかけに業務フローを見直し、より効率的な業務フローを模索する動きが広がっているそうです。従業員から積極的に業務改善のアイデアが提案されるようになり、社内の雰囲気にも変化が見られています。
しかし、「過度にkintoneに依存してはいけない」と神戸氏は話します。

「現場から『この課題をkintoneで解決できないか』と相談を受けた際には、まず相談の背景や目的をしっかりと確認します。もちろんkintoneで解決できる場合も多くありますが、中には業務フローを根本的に見直さないといけない場合もあるからです。
本質的な課題とその解決策を見つけるためには、現場の業務内容を深く理解していなければいけません。特に我々システム部は現場と離れた所にいますから、現場への丁寧なヒアリングを心がけています」(神戸氏)

【PrintCreator】書類作成・送付にかかる時間を大幅削減!現場特有の紙媒体へのニーズにも対応

<導入前>
kintone導入によって情報の一元管理に成功した同社ですが、依然として、様々な帳票の作成業務における工数の多さに課題を感じていました。kintone上の情報を紙で出力する際に、別ツールへの転記が必要となるからです。

例えば、見積書はExcelで作成し、関係部署へメールで共有します。その後、必要に応じて紙で出力し、手書きでメモを追加する場合や、作成段階から手書きで対応する場合もあったそうです。他にも、営業担当者からの電話を受けながらExcelやWrodへ情報を入力したり、宛名ラベルを別途作成したりと、非効率な状況だったと言います。

また、現場で使用する「搬入予定表」については、水に濡れたり粉塵が掛かったりする恐れがあるため、パソコンやタブレットの使用が現実的ではなく、kintone上の情報を紙で出力する必要がありました。

<導入後>
これらの課題を解決するために、同社が導入を決めたのがPrintCreatorです。

「kintone上の情報をもっと手軽に紙で出力できないかと模索していた際に、PrintCreatorに出会いました。実際に使ってみると、kintoneのフィールドをドラッグ&ドロップで直感的に配置でき、イメージ通りの帳票を簡単に作れることが分かりました。特に便利だったのは、kintoneに入力されたデータをそのまま自動で帳票に反映できる点です。これにより、今まで悩んでいた転記ミスや二重入力の問題が解消され、作業効率が大幅に向上することを期待しました。
また、現場担当者が最も魅力に感じるのは、やはり工数が減ることです。PrintCreatorによって書類作成の工数を削減できれば、kintoneのさらなる活用を促す武器となり、業務全体のデジタル化を進められる点も魅力に感じました」(神戸氏)

PrintCreatorの導入後、見積書や契約書、宛名ラベル、サンプル保管管理ラベル、管理伝票、FAX返信用帳票の作成など、多くの帳票作成・送付にかかる負担が軽減。見積書や契約書と宛名ラベルを作成し、貼付して郵送するまでの作業時間は10分から1〜2分に短縮され、月換算すると3,800分もの作業時間が削減されました。

▲PrintCreatorで出力した見積書

▲PrintCreatorで出力した契約書。これまでは各項目の情報を社内サーバー上から探し、一つひとつ転記していた

▲PrintCreatorで出力した契約書送付ラベル。ラベル印刷機能を使い、シールの位置に合うようレイアウトされている


▲(1枚目)PrintCreatorで出力した管理伝票。パレット(荷物をまとめて載せる台)の返却をする際に使用されており、現場ではドットプリンターによって(2枚目)、帳票の上から必要事項が印字される


▲PrintCreatorで出力したFAX返信用帳票


kintoneとPrintCreatorの導入により、作業効率が大幅に向上し、空いた時間で本来の業務に集中できるようになりました。さらに、現場の担当者が業務改善のアイデアを積極的に提案したり、実際にkintoneアプリや帳票のフォーマットを改善したりする動きが見られるようになりました。これは、kintoneやPrintCreatorの柔軟性や拡張性を理解してもらえたからだと思います。業務改善だけでなく、社員一人ひとりが自分の仕事に対してより当事者意識を持つようになるという、副次的な効果も得られました」(神戸氏)

【FormBridge】お問い合わせフォームを柔軟にカスタマイズ!ステータス確認も漏れなく行えるように

<導入前>
同社では、ホームページ上に掲載している問い合わせフォームにも課題を感じていました。従来の問い合わせフォームでは、項目を柔軟に変更できず、また、問い合わせがあった際の通知メールが埋もれてしまい、対応が遅れてしまうことがあったのです。

<導入後>
これらの課題を解決するために導入したのが、FormBridgeです。簡単な操作で自由度高くオリジナルのWebフォームを作成できるだけでなく、問い合わせ内容がkintone上に集約されるため、一目でステータスを確認できるようになります。これにより、漏れなく効率的に問い合わせ対応ができるようになり、サービスの質向上と、業務のスピードアップが実現しました。

▲FormBridgeで作成したお問い合わせフォーム

▲フォームに寄せられたお問い合わせを管理しているkintoneアプリ

トヨクモkintone連携サービスを活用し、お客様の利便性向上を実現したい

現在、kintoneとトヨクモkintone連携サービスを活用した、さらなる業務効率化を目指している同社。今後の展望について、神戸氏は次のように話します。
「FormBridgeとkViewerを連携させて、現在は電話のみで受け付けている廃棄物回収の依頼を、Webフォームから行えるようにしたいと考えています。また、kViewerで廃棄物の処理実績を確認できるようになれば、より便利で、透明性の高い情報共有が可能になるでしょう。

将来的には、PrintCreatorとも連携させることで、廃棄物処理に関する情報をお客様がWebからいつでも確認・印刷できる仕組みを構築したいと考えています。さらに、Web上でそのまま廃棄物回収の予約も行えるようにするなど、kintoneとトヨクモ連携サービスの活用を通して、顧客満足度向上と業務効率化の両立を実現していきたいです」(神戸氏)

記事公開日:2024年10月11日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります。