kintone xトヨクモkintone連携サービスのスピード感と柔軟性で構築時間を90%以上短縮!
BABY JOB株式会社
BABY JOB株式会社は子育てに関するさまざまな社会課題を解決することで、「すべての人が子育てを楽しいと思える社会」の実現を目指す企業です。待機児童問題を解決するため2013年に保育所を開設。その際、保護者にさまざまな負担がかかっていることに気づき、2019年から保育施設向け紙おむつとおしりふきのサブスク『手ぶら登園』や、保育施設探しサイト『えんさがそっ♪』、保育施設向けキャッシュレスサービス『誰でも決済』など、子育て支援サービスを展開されています。
オプションサービスの一つであるお昼寝用シーツのサブスク事業は、お昼寝用寝具の持ち込みと持ち帰りが、保護者にとって負担になっていたことを背景に誕生しました。お昼寝用シーツが直接保育施設に届くサービスで、利用することで保護者の登園準備のご負担軽減に寄与しています。じつはkintoneとトヨクモのkintone連携サービスを活用し、約1週間で作り上げたサービスでした。
システム開発チームを有するBABY JOBが、なぜ新規事業をkintoneとトヨクモのkintone連携サービスを用いて開発したのか。kintoneをはじめとした業務システム管理を行う長野 有美香様にお話を伺いました。
導入のきっかけは新規事業立ち上げの課題解決
もともと社内の情報管理のため、2020年8月からkintoneを導入していたBABY JOB様。一方でトヨクモのkintone連携サービス導入は、新規事業立ち上げの際に立ちはだかった3つの課題を解決するためだったそうです。
1.保育施設とオンラインでリアルタイムにやり取りできる仕組みの構築
2.システム開発チームのリソース不足
3.スピーディなサービスリリースの必要性
「新たにお昼寝用シーツのサブスク事業を立ち上げることになり、保育施設と弊社との間でリアルタイムに情報を共有できるシステムが必要となりました。しかし当時、弊社のシステム開発チームはメイン事業である紙おむつとおしりふきのサブスクのシステム運用に手一杯で、新規事業に人員を割くことができませんでした。
一方でできる限り早くリリースしたいという思いもあり、社長から『いつリリースできそうかな』という催促という名の期待の声をかけられる日が続きました」(長野氏)
資料提供:BABY JOB
こうした課題を解決するためにインターネットでさまざまなサービスを探していた際に見つけたのがトヨクモのkintone連携サービスでした。
数あるサービスの中からトヨクモのkintone連携サービスを選んだ決め手は2つだったといいます。
1.保育施設など社外の方に入力機能や閲覧機能を提供できること
2.非エンジニアの業務担当者でも手軽に設定できること
「新規事業の推進を担当する者が、事業内容を整理しながらシステムを構築できるという点が、大きなポイントでした」(長野氏)
kintoneとトヨクモの連携サービスで新たなサービスを立ち上げ
こうして2021年にトヨクモのkintone連携サービス『FormBridge』『PrintCreator』『kMailer』『kViewer』を順に導入し、お昼寝用シーツのサブスクのシステム開発がスタートしました。
このシステムで利用されているトヨクモの連携サービスは以下のとおりです。
資料提供:BABY JOB
▼kViewer:サブスク申込者の情報を保育施設へ共有するページを作成
資料提供:BABY JOB
サブスクの申し込みは『手ぶら登園』のマイページから保護者が行います。一方、お昼寝用シーツの注文と受け取りは保育施設が行うため、保育士は誰が申し込んだのかを把握する必要があります。
そこでkintoneに登録している情報を社外に共有できるkViewerの機能を使い、BABY JOBが管理するサブスク申込者の情報を保育施設側に共有しました。画面はリアルタイムで更新されるので、保育士は最新の情報を見て対応することができます。
▼FormBridge:保育施設からのお昼寝用シーツ注文フォームを作成
お昼寝用シーツの発注は保育士が保育施設の在庫状況を見て行います。ここで利用しているのがWebフォーム作成ツール『FormBridge』です。保育士が登録園児を確認した上で、お昼寝用シーツの注文数や納品希望日を入力します。
資料提供:BABY JOB
▼PrintCreatorおよびkMailer:注文に対する各種帳票の発行・送信
保育施設が注文した情報は自動的にBABY JOBのkintoneに登録されます。メーカーへの発注はBABY JOB側が行うため、PrintCreatorとkMailerを利用してメーカーへの発注書等の作成や送付を行います。
資料提供:BABY JOB
PrintCreatorはその他にも、見積書や請求書、納品書や領収書の作成にも使われているそうです。
非エンジニアが1週間で開発!システム開発チームとの棲み分けも
お昼寝用シーツのサブスクのシステムの開発期間は、なんと約1週間!これはシステム開発チームに依頼して作るスピードに比べて90%以上の時間短縮であり、想定していた時間よりも早く開発できたのだといいます。
資料提供:BABY JOB
しかも開発したのはIT担当者ではない事業担当者。速さの理由について長野氏は3つの要因を挙げてくれました。
1.ノーコードで直感的に作れるインターフェース
2.システム開発チームとのコミュニケーションコストの削減
3.事業担当者自身が交通整理しながらシステムを作成
「もちろんシステム開発チームの担当者に依頼すれば、機能的にも見た目においてももっとすばらしいものを作ることができたと思います。一方、弊社に限らず、ベンチャー企業はやりたいことを実現するための人員を割くことができない場面に直面することも多いのではないでしょうか。
弊社は今回の体験によって、”スピード感が必要な新しいチャレンジはkintoneとトヨクモの連携サービスで”、”しっかり人員とコストを掛けられるものはシステム開発チームで”という使い分けができるようになりました。kintoneとトヨクモの連携サービスを活用することで目的に応じた開発ができるようになったことは、私たち事業部門にとっても、またシステム開発チームにとっても大きな意味を持つと感じています」(長野氏)
またシステム開発にかかる時間を短縮できたため、新規事業のサービス精度を上げていくことにも注力できたそうです。
「事業部門の本質は、システム準備に時間をかけることではなく、新規事業の動向を読みながら、適宜微調整を繰り返していくことです。システム準備にかける時間を抑えられた分、新規事業の案内方針の検討などに時間をかけることができました」(長野氏)
kintone✕トヨクモの連携サービスの柔軟性が新規事業立ち上げの力に
長野氏は、新規事業がkintoneおよびトヨクモの連携サービスと相性のいい理由をもう一つ教えてくれました。それが”柔軟さ”です。
いくら事前に調査や検討を重ねても、新規事業ではどうしても微調整や改善が繰り返されるものです。その際に力を発揮するのがkintoneおよびトヨクモの連携サービスの柔軟性だといいます。
実際にお昼寝用シーツのサブスク事業を立ち上げたあと、複数の保育施設から買い切りで注文したいという要望があったそうです。そこで、Webフォーム作成ツール『FormBridge』で作成したサブスクの注文サイトを複製し、買い切りのサイトを用意。その作業はなんと半日もかからなかったといいます。
資料提供:BABY JOB
「新しく買い切り注文サイトを準備する必要がありましたが、主な工程は既存のサブスク注文サイトを複製して中身を買い切り注文サイト用に整え、動作確認を行うというシンプルなものでした」(長野氏)
また別の事例では、BABY JOBの担当者から「注文が入ったことにいち早く気づけるよう仕組み化したい」との声が上がったそうです。そこでkintoneの通知機能を利用し、保育施設から新しい注文があった場合に、社内の発注担当に自動的に通知されるよう修正を加えたそうです。
資料提供:BABY JOB
お客様や社内の「あったらいいな」に速やかに応えられることは、BABY JOBが大事にされている「速やかな仕組み化」にもつながるといいます。
「仕組化を見送れば、それだけ運用でのカバーや個別ルールでのフォローが必要になります。柔軟に変更、修正できるkintoneとトヨクモの連携サービスだからこそ、変化に合わせた仕組みづくりができたと感じています」(長野氏)
kintoneとトヨクモの連携サービスを子育ての社会課題解決の武器に
こうした体験によって、社内でのkintoneおよびトヨクモの連携サービスに対する反応も変わってきたといいます。具体的には4つの側面で変化があったといいます。
1.迅速な開発が可能
2.業務ニーズへの適応性の高さ
3.機能の拡張性の高さ
4.新しいアイデア実現のハードルの低さ
「まず迅速な開発ができるツールだという認識が生まれました。試作品やプロトタイプがあっという間に作れ、アイデアがすぐに形になるので、社内のメンバーは新しい機能やシステムを短期間で開発できるようになったと感じています。
2つ目は業務ニーズへの適応です。柔軟なカスタマイズ機能で、自分たちの業務に合ったシステムを作ることができ、満足度がアップしました。
3つ目は機能の拡張性です。拡張機能やプラグインが豊富で、業務に必要な機能を自分たちの業務に合わせて自由にカスタマイズできるようになりました。
最後は新しいアイデア実現のハードルが下がったことです。ノーコードツールを使うことで、アイデアを試すリスク・コストがぐっと減り、新しいビジネスアイデアやプロジェクトを立ち上げるのが簡単になりました。その結果、新規事業を進めやすくなったと感じています」
こうした背景から、社内では「まずはkintoneでやってみようか」という声が上がることが増えたといいます。
kintone・トヨクモの連携サービスというツールを武器に、子育てに関する社会課題に挑戦していきたいという長野氏。トヨクモの連携サービスは業務プロセスの効率化を目指している方や社外とシームレスに情報共有できる仕組みがほしい方におすすめだといいます。BABY JOBと同じように、新規事業の立ち上げに課題を感じているなら、ぜひ一度kintoneとトヨクモの連携サービスを活用してみてください。
記事公開日:2024年9月11日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります