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【考察】e-文書法がビジネスに与える影響について〜前編〜

【考察】e-文書法がビジネスに与える影響について〜前編〜

ちょっと遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。御多分に洩れず、かなりの体重オーバーで一年のスタートを切り、早くもダイエット中の石井です。今年もどうぞよろしくお願いします。

今回は少しkintoneからは離れますが、e-文書法に関して考察してみたいと思います。少し大上段なタイトルですが、ぜひ最後までお付き合いください。

さて、e-文書法に関してですが、一度はこの法律の名前を耳にしたことがあるという方が多いのではないでしょうか?正式名は「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」といい、実は今から10年以上も前の2005年4月1日に施行された法律です。(関係ないですけど、法律の正式名称って長いですよね…)

1.e-文書法の制定経緯

これはもともとは2000年に当時の森首相が発表したe-Japan構想に基づくもので、その翌年の2001年1月に発表されたe-Japan戦略によります。詳細はリンク先に委ねるとして、その際の重点分野として以下の4つが掲げられています。

1.超高速ネットワークインフラ整備及び競争政策

2.電子商取引

3.電子政府の実現

4.人材育成の強化

e-文書法はこちらの3の電子政府の実現に関連するものになります。実はこのe-Japan戦略に基づいて我々の生活も大きく変わっています。1の超高速ネットワークインフラ整備及び競争政策によって、インターネット回線も、ダイヤルアップ(もう知らない人もいるかも…)からADSLそして、光回線へと大幅な高速化が図られてきました。昨年話題となった「マイナンバー」もまさにこのe-Japan戦略に沿うものです。

まさにこれからがシーズンになりますが、昔は税務署まで行って手続きする必要があった確定申告がe-Taxを利用することにより、電子申告・納税ができるようになりました。法人においても同様にe-Taxを利用して税務申告ができるようになっています。

そしてe-文書法の制定によって電子化された文書の電子データによる保存が認められました。これに加え、もともと紙文書で作成した書類をスキャナで読み取ることで電子データに変換し、元の紙文書に換えて電子データで保存することも認められることになりました。

2.実務面での導入状況

私も以前はサイボウズ株式会社や他の上場会社でなどを財務経理部門を経験してきましたが、せっかくこんな便利な法律が施行されていても、残念ながら10年以上たってもそれほど導入が進んでいないのが実情です。

上記で説明したように申告手続きなどは電子化されてきましたが、領収書や請求書などの経理の証憑類など現物であることが重要なものは紙文書としての保存が原則として引き続き運用されています。総勘定元帳やひとつひとつの伝票などは会計ソフトを利用して電子作成、電子的保管で運用していましたが、証憑に関してはすべて紙で保管し、ナンバリングルールを決めて、10年保存(決算書類)をしていました。

通常は、個別にサイボウズガルーンなどで作成されるワークフロー(申請書)を印刷したものと一緒に証憑を編綴して(もちろん、タクシーのレシートなどはA4の紙に糊付けして保管します)、月ごとに、かつ会計帳簿の伝票番号がわかるように編綴します。これは税務調査や監査があった場合にスムーズに対応するためです。

ですので、通常は最低でも前年の分までは会社で保管して、それ以前は倉庫などで保管し、必要な都度出庫します。オフィスは通常家賃が高い場所にありますし、倉庫を利用するにしても保管、出庫で相応のコストが発生します。

少し古いデータですが経団連が2004年にまとめている税務書類の電子保存に関する報告書によると当時の試算でも電子化によるマーケットは2,700億円にのぼると推測されています。

これだけのメリットがあるのに何故10年以上も証憑の電子化が進まなかったのでしょうか?

ここまで見事にkintoneが一言も出てきませんでした。果たして次回後編ではkintoneは登場するのか?

乞うご期待!

後編に続く…

この記事を書いた人

石井
石井
こんにちは。最近クラフトビールにはまっている石井です。ユーザーの方が分かりやすい記事を掲載するように心がけていきます。

少しでもお役にたてればうれしいです!
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